第6回 フィリピン医療ボランティア 2011年2月9日(水)~12日(土)
ボランティア活動報告
3泊4日の日程で、今年もフィリピン医療ボランティアが開催されました。
日程 2011年2月9日(水)~12日(土)
2月9日(水) | サマラ マルチス広場にて物資配布 |
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2月10日(木) | ビナカヤン小学校にて医療奉仕活動 |
2月11日(金) | トンド地区にて医療奉仕活動 |
2月12日(土) | サマラにて物資配布 |
具体的な奉仕活動
第一日目
フィリピン・カビテ市・ビナカヤン地区
トラモバンタヤンエリア
海辺に面したこの地区の人々は主に漁業で生活を立てており、一日漁に出て約200~300ペソ(約400~600円)の収入で食事は一日一食か二食です。
この地区は他のエリアに比べて貧困率も高く、生活状況はとても劣悪な環境です。
しかし、人口は年々増加傾向にあり、地区リーダーでも全体を把握するのは困難なのだそうです。
日本でたくさんの人達に協力していただいた物資が配られました。
歯ブラシ1本から始まったこの活動、
今季は20910本の歯ブラシ、タオル7013枚、石けん206個、洋服約7000着を輸送することができました。
この地区では500人分の物資とお米を用意しました。
第二日目
本来、カビテ市のビナカヤン小学校で行う予定でした。
しかし、事前ミーティングの際、どこかの言葉の違いで2つの会場が用意されてしまったのです。
そして、急遽チームを2つに分け(ケソン市パヤタス地区、カビテ・ビナカヤン小学校)活動を行いました。
診療室のようにチェアもない為、手で頭をささえて治療しています。
ここでの活動は主に「抜歯」。 というよりも「抜歯」しかできませんでした。
(抜かれた歯はきちんと治療すれば治せる歯ばかり・・・)
第三日目
かつてのゴミ山・ビタス・トンド地区 バランガイ128エリア
この日の活動場所は、2010年11月に完成したばかりの小学校です。
全校生徒560人、4~16歳ぐらいまでの子供達が通学しています。
ここの生徒達はゴミを拾い生活している「スカベンジャー」の子供達です。
この地域の人達の平均的家族構成は1家族8人ぐらいで、一日中家族総出でゴミを拾ったとしても、収益は約200ペソ、日本円でわずか400円程度です。
この日の活動は検診、保存、抜歯、投薬、予防、クリーニング、消毒の6つのブースをつくりました。
初めて歯科治療を受ける子供達ばかりなのか、あちこちで泣き声が聞こえたり、必死に涙をこらえている顔が見えたりしました。
予防・クリーニングブースでは、涙を見ることなく、笑顔で楽しくハミガキ指導やクリーニング。
英語どころか、タガログ語も読めなかったり、通じなかったり(汗)
現地のスタッフにも協力してもらいながら、はみがきの仕方や歯の大切さを指導しました。
第四日目
活動最終日 カビテ市バランガイ サマラ・マルティス
このエリアの子供達の小学校に行ける割合は約60%でその大半は卒業しても次の進学はできません。
また、小学校に行けない子供達の中には接着剤から生成する「ドラッグ」に溺れ、犯罪に手を染める子も少なくありません。
この地区では約200人分の物資配布と薬の寄付をしました。
(←みなさん、物資を待たれています。)
年間何人もの子供達が感染症や軽度な風邪で亡くなってしまうそうです。
どのスラムでも共通していることは「薬」「仕事」「食料」そして「教育」が絶対的に不足しています。
今回、私達訪れた地区は、旅行では決して見ることのできない、感じることのできない世界でした。
飛行機で日本からわずか4時間。
そこに住む人々は、ゴミの臭いの中、ゴミを拾って生活し、ちょっとの病気でも命を落としかねない・・・こんなにも差があるのかと驚くばかりでした。
(小さな子供達生えたばかりの永久歯を抜かなければならない現実はとてもつらいものでした。)
私達にできることは、この現実を多くの人に知ってもらい、
多くの人達に協力していただくことです。
ハローアルソン フィリピン医療ボランティアは
皆様の寄付により成り立っています。
今後とも、どうぞご協力お願い致します。