
インフルエンザと口呼吸の意外な関係
──お口が開いていると、感染リスクはどう変わる?──
ここ2、3週間近隣の小、中学校ではインフルエンザが大流行です。流行シーズンがいつになるのかよくわからなくなっているこの頃ですが、寒さと乾燥の強くなる季節は体調管理が特に気になります。
実は、インフルエンザと「口呼吸」、そして「プラーク(細菌のかたまり)」は
一見関係ないようで、ひとつの流れでつながっています。
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1. 鼻呼吸は“天然の空気清浄機”
鼻は本来、体を守るための精密なフィルターです。
• ウイルスや異物をキャッチ
• 空気を温めて喉を守る
• 加湿して粘膜を乾燥から保護
鼻呼吸そのものが、感染を防ぐための仕組みになっています。
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2. 口呼吸になると何が起こる?
お口で呼吸すると、この天然の防御を使えません。
• 冷たく乾燥した空気が直接喉に当たる
• 粘膜が乾き、バリア機能が弱る
• インフルエンザウイルスが侵入しやすくなる
特に寝ている間の口呼吸は気づきにくく、
朝の喉の痛みはそのサインかもしれません。
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3. 乾燥すると“プラーク”が増える理由
口呼吸をしていると、お口の中が乾燥します。
唾液は本来、
細菌を洗い流したり、増えすぎないよう抑えてくれる大切な存在。
でも乾燥すると、この防御力が落ちてしまいます。
その結果…
• プラーク(細菌のかたまり)が増えやすい
• 歯ぐきが炎症を起こしやすい
• 全身の免疫が落ちる
つまり、
口呼吸 → 乾燥 → プラーク増加 → 口の炎症 → 免疫低下
の流れが起き、インフルエンザにかかりやすい状態になります。
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4. 歯磨きは“感染予防の第一歩”
プラークは放っておくと数時間で増え、
歯ぐきの炎症を通じて免疫力に影響します。
だからこそ、この季節は特に…
◎ 朝・夜の歯磨きを丁寧に
寝ている間は唾液が減り、細菌が増えやすい時間帯。
夜の歯磨きは「免疫のためにも必須」です。
◎ 仕上げ磨きは“喉の守り”にもつながる
子どもの場合、プラーク残りは炎症の入り口。
喉を守るためにも仕上げ磨きの質が大切です。
◎ 歯間ブラシやフロスで細菌の温床を減らす
歯と歯の間のプラークは、炎症を起こす最大のポイント。
「歯磨き=感染予防」
これはもう立派な医学的事実です。
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5. 歯科からできるサポート
• 口呼吸の原因を分析して改善(舌の位置・姿勢・鼻づまりの癖など)
• マイオブレースなど機能改善のトレーニング
• プラークを減らすクリーニング
• 夜の乾燥・口呼吸対策のアドバイス
呼吸・唾液・プラーク。
全部がつながっているからこそ、歯科でできることが多いのです。
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6. この冬、呼吸とお口の環境をセットで守る
手洗い・うがい・マスクに加えて
ぜひ“お口の中”にも注目してみてください。
• 鼻呼吸を意識する
• 乾燥させない
• 歯磨きと仕上げ磨きを丁寧にする
• 定期的にクリーニングでリセットする
これだけで、インフルエンザの季節の“守り”が大きく変わります。
